[ 2009年 09月 ]

09月01日 (火)  

すっ、すまん・・・8月の日記が完全に飛んでしまった。
なんとなく夏の季節は、以前から日記が抜けがちだったが、今年もやってしまった。

8月中旬に更新一歩手前まで行ったのだが入稿の連続で更新を断念してしまった。
どうせだったら・・・ということで今日からの再開で、よろしくです。許してちョ・・・。

いろいろご心配のBBSやメールを頂いたが、僕は元気です。まだ真っ黒です。ちゃんと病院にも行っています。

7月から8月にかけての恒例のスピッツ夏フェスライブ・・・ほんとうに楽しかった。
どうして、あんなに励まされるのだろう。力をもらえるのだろう。やさしい気持ちにもなれるのだろう。
生きているキラキラを感じることも度々のスピッツミラクルサウンド。

みなさんも同じ感覚を味わっているだろうけど・・・僕にはなくてはならなくなったスピッツワールド。
ほんとうに楽しい日々であった。ほんとうにキラキラの生きる力をもらった。

そして長渕剛・・・敢えて書いておく。
9月から始まるツアーは同行しなくなった。理由は書かない。5/22付けの日記を見てほしい。
残念なことだが、またの機会が来るまでは・・・という感じ。
続けていけば中途半端が見えてきた・・・お互いが中途半端に終わらない為にツアーには行かない。

プロは、それぞれの道を持っている・・・その接点が一緒に作品を創る瞬間。
創っていく上では雇い雇われの関係では続かない。
長渕剛・・・素晴らしいアーティストには違いない。
これからも見つめ続ける。ともに歩ける日がくれば、また取り組んでいく。
シングル、アルバムのジャケットの写真に刻んだ魂は確かなもの。

・・・と、いうことで明日から僕はカンボジアに行く。ますます真っ黒になりに行く。
昨年5月以来、2度目となる渡航・・・詳細は2008年5月6月の日記を見てください。
昨年同様、カンボジア織物復興の森本喜久男さんとカンボジアシュムリアップ・アンコール小児病院にて母子感染によるHIVの子どもさんや貧富格差による慢性的な栄養失調の子どもなどの訪問看護士として活躍してらっしゃる赤尾和美さんを、よりもっと深い1枚の写真を求めて渡航します。
内戦で殺戮が繰り返され笑顔のなくなった国土に咲き始めているたくさんのキラキラした笑顔や、はたまた今の現実課題であるたくさんの栄養失調の子どもたちやエイズの子どもたちを抱きしめてきたいと思います。

・・・まだまだ道は続く。そして帰国後は、JICA(国際協力機構)の東京と横浜、そして北九州にて相次いで写真展示をしていきます。

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■「もうひとつのスーダン ロシナンテス・川原尚行医師の挑戦」内藤順司カメラマンによる写真展
2009年9月22日 - 10月4日  東京 広尾 JICA地球ひろば 1階 企画展示スペース 入場無料
 
■川原尚行講演会 「意志あるところに道は拓けるか ースーダンでのNGO活動ー」
  2009年10月1日 午後7時  東京 広尾 JICA地球ひろば 3階 講堂 入場無料

  主催 特定非営利活動法人 ロシナンテス  協賛 JICA地球ひろば

  詳細はこちらをご覧ください >> http://www.jica.go.jp/hiroba/


■詳細はまだなのですが、
10月5日から横浜JICAにて赤尾和美看護師の写真展示をします。
■これまた、詳細はまだなのですが、
10月8日から20日まで北九州 井筒屋にてロシナンテス川原尚行医師の写真展示をします。詳細が決まり次第、たぶん・・・お知らせします。

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「2009 視点」JRP(日本リアリズム写真集団)巡回展で、「温暖化・・・ひび割れていく大地 アフリカ・スーダン」と題して単写真1枚(B2サイズ)を出展していますが、6月に始まった巡回展は、すでに東京、高知、横浜、浜松、京都は終了。
しかし、まだ11月22日まで3カ所を巡回する予定ですので、お近くの方はぜひご覧くださいね。

■ 2009年9月21日 - 9月27日 愛知県美術館
■ 2009年10月14日 - 10月18日 宮城県美術館
■ 2009年11月18日 - 11月22日 アストプラザギャラリー(三重)


詳細はこちらをご覧ください >> http://www.jrp.gr.jp/modules/shitenhonten/


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そして、そして7月下旬から、撮影や各種仕上げの合間にずっと携わってきたこと・・・。

ロシナンテスカレンダー2010年度版。

やっと今日最後の校正を返した。後は仕上がりを待つのみの状態まで来た。
来年度カレンダーは、例年のデスクトップに加えて、皆さんからも多くの声をもらっていた大きなカレンダーで写真が見たいという要望に応えて「壁掛けタイプ」を作った。大きさはA3版で、見開いて飾ったサイズはA2版という、かなり大胆に大きなカレンダーに挑戦した。
2つのタイプのカレンダー製作なものだから、デザインに対しての波も2つということで今日まで長かった。
当然・・・写真も同じものではない。どうしても外せない要素の写真もあるけれど両方がそれぞれ楽しめる内容にした。
9月20日には発売されていくと思うので、ロシナンテスサイトに飛んでどんどん注文してほしい。
写真左がデスクトップ型の表紙。
写真も活動紹介の文章も現在の活動を反映しているもの。

写真下が壁掛けカレンダーの表紙(A3版、開いてA2版)。
「大きな写真で・・・」という声が多かったものの中から、今までの代表的な写真7枚、今年6月に撮影してきた写真を5枚使っている。相当楽しめると思うので、ぜひたくさんの方に購入して頂き、それがまた支援金として役立ててもらいたいと思う。

今月のTOP写真は、スーダン女子学校での1枚。
デスクトップカレンダーの4月に登場する。

追々と何度もお約束したスーダン報告もします。

・・・ということで、僕は明日早朝カンボジアに行ってきます。愛しのグランの成長を感じてきます。抱きしめてきます。
彼女へのお土産の写真も焼きました。(グランのことは今年の5月の日記を見てください)

・・・ぼくは止まらない。止まっていられない。我が道を行く。
深い歴史と祈りを感じ、そして現在を感じる旅に出かける。

写真上は、アンコールワット遺跡群・・・深い深い歴史が感じれる。・・・なんとなく4月に訪れたタイの遺跡にも似てる。
まぁ・・・同じ文化圏ということだけどね。

下の写真は、アンコールワット遺跡群近くの孤児院での写真。
子どもたちの両親はエイズや病気で亡くなったり、生活苦で失踪したりで孤児院には多くの子どもたちがいる。
この孤児院の中にも母子感染によりエイズになった子どもたちがたくさんいた。両親はエイズで亡くなり、この孤児院に来る。この地域にはたくさんのこうした孤児院がある。その子どもたちに訪問しては看護を続ける赤尾看護師の姿や子どもの瞳をたくさん撮影してきたい。写真は、いづれも昨年5月に訪れたときのもの。

そしてキラキラの生命も見つめる。
写真はカンボジア蚕の繭から採れた黄金の絹糸。カンボジア織物の原点である。

「愛しのグラン」

09月17日 (木)・・・深夜01:00サイトアップ  

12日にカンボジアから帰国して5日経ってしまった。・・・と言っても中3日だけどね。

関係各位の方に帰国報告メールをやっとさっき出した。データーも整理した。
そして来週から始まる写真展の準備を着々と・・・。
行っても帰っても慌ただしい日々・・・ただただひたすらに。

1年4ヶ月ぶりのカンボジアの日々は、ただただ素晴らしかった。
充実の毎日と深刻な社会現状で深く考える日々となった。

カンボジア報告は、6月のスーダン報告と相まって追々ということにする。
・・・で、ないといつまで経っても日記にたどり着かないからね。

詳細がまだであった2つの写真展の詳細を載っけておきます。


■「写真家たちの友情の輪でつづるカンボジアとアンコール小児病院 子供たちの笑顔の写真展」
  参加予定写真家 井津建郎、藤井秀樹、宮本敬文、内藤順司、太田耕二、足立君江、清水由紀子、他
  2009年10月5日 - 10月29日  JICA横浜1Fギャラリー  入場無料

  詳細はこちらをご覧ください  
  JICA地球ひろばホームページ http://www.jica.go.jp/yokohama/index.html
  フレンズ・ウィズアウト・ア・ボーダーホームページ  http://www.fwab.jp/

 

■「もうひとつのスーダン ロシナンテス・川原尚行医師の挑戦」内藤順司カメラマンによる写真展
  2009年10月8日 - 10月20日  北九州市小倉 井筒屋 8F クロスロード 入場無料 


9月1日付け写真展告知も合わせて、連続していく写真展示で、ぜひご覧頂きたいと思う。
下の写真は、9/22から始まる東京広尾JICAひろばでの写真展の告知ポスター。


追伸  直接、写真とは関係ないのだが・・・
昨日、日本の政治が大きな転換をした。もっともっと早くと望んでいたのだが、やっと動き出した。
これからも山あり谷ありだと思うのだが、アメリカのオバマ政権同様に大きな流れの中で見届けて行きたいと思う。
・・・とにかく騙りに固まった膿を出し切ってほしいと思う。
自殺がほんとうに多いむなしいこの日本の国を政治の部分からも改革していってほしいと思う。

09月17日 (木)・・・深夜02:00サイトアップ  

・・・と、思ったが、新内閣の記者会見を聞きながら、はたまたメール返信や写真整理をしながら、
・・・あまりにも新しく撮影してきたカンボジアの写真がないのは淋しいので、載せておくことにした。
写真説明をまた加えようとして文章を書いていると遅くなるので写真のみの掲載で感じてくださいませ。
写真の背景やバックボーンなどは、とりあえず昨年の2008年5月を見て頂いて「ふむふむっ」と理解してほしい。

カンボジア シエムリアップ IKTT [クメール伝統織物研究所] 伝統の森にて  2009年9月4日撮影

09月17日 (木)・・・深夜03:00サイトアップ  

・・・と、思ったが、森本喜久男さんの「伝統の森」だけではと思い、赤尾和美看護師の訪問看護の様子も2枚掲載しておきたい。彼女の心底からのホームケアーへの献身ぶりとカンボジア シエムリアップでの光りと影の姿を感じてほしい。
ほんとうにカンボジアでは貧富の差による生活の状況が激しい。
底辺にいる庶民の生活・・・医療費も食べる収入さえない生活。そして栄養失調やHIVの蔓延。
まだまだ支援を必要としている人たちが沢山いる。
もちろん「伝統の森」でも、以前はその日食べるものも無かった家族もいる。
織物という職を得て初めて得た笑顔。そこもその人の努力が必要なのは当然である。
カンボジア シエムリアップでの光りと影の姿を感じてほしい。
写真の背景やバックボーンなどは、とりあえず昨年の20086月を見て頂いて「ふむふむっ」と理解してほしい。


カンボジア シエムリアップ 大観光地アンコールワット近くの村にて  2009年9月10日撮影

09月21日 (月)・・・夜11:00サイトアップ  

今日は、明日22日から始まる東京広尾JICA地球ひろばでの写真展の設営をしてきた。
午後過ぎから始めた設営は、終わる頃には陽もとっぷり暮れて、ヘロヘロ。
設営後すぐにヘロヘロのまま会場を撮影したので、写真もヘロヘロで申し訳ないが、展示枚数70点の見応えあるものになったと思う。

もちろん今年の6月に撮影した写真も飾った。

ぜひ、時間を捻出して見に来てほしいと思う。

東京広尾JICA地球ひろば>>http://www.jica.go.jp/hiroba/event/200909.html#a02-922-01
今回は、会場に入ってすぐ右側にこれまで発表してきた掲載誌やファイル、展示には収まらない写真ストックのファイルも用意した。
買いそびれた人や見れなかった人は、ゆっくり見てほしいと思う。
近くにあるベンチに持っていて見てくれても良いからね・・・ただそのままうっかり持って帰らないでね。

あと会場正面の壁面にエンドレスでDVDも流れているのでチェックしてください。

そのほか、カレンダー2010の見本も置いてあります。申込書を使って手に入れて下さい。直接の販売は10月1日での講演会場で販売する予定なので、よろしくです。

僕も相変わらず常にはいないので、10月1日にお会いしましょう。
見かけたら気軽にお声をおかけくださいね。

09月22日 (火)・・・深夜02:00サイトアップ  

紛争地帯・ダルフールにあるエルファシール教育病院を訪ねた
我々が診察に入った時、乳児は呼吸困難の状態で心臓が止まっていた
必死に延命措置が行なわれる・・・視察に来ただけの川原医師もすぐ加わる
スーダン人医師と日本人医師・・・医師には国境はない
目の前、目の前の患者を必死になって診察していくだけ

ぼくは、この光景を見て心が打たれる
10分、20分が経過していく・・・乳児が小さな咳とともに息を吹き返した
両親の安堵の顔が忘れられない・・・
病院をあとにした時、川原医師がつぶやく「あの子はもたないかもしれない」
医師としての悔しさが滲む、そしてダルフールでのより一層の医療の充実を決意する

スーダン西部 北ダルフール州 エルファシール市教育病院にて 2008年9月撮影

広尾JICA地球ひろば写真展 展示写真より




ダウン症や小児疾患を抱える子どもたちの学校ができた
川原医師は友人のスーダン人医師の子どもさんがダウン症ということで相談を受けた
小児医療が遅れているスーダンで専門病院や学校の開設
川原医師はスーダン人医師を日本に招く
日本のいろいろな小児医療現場を視察していき、スーダンに帰ってまず学校を開設した
日本の小学校との交流も始まった。

笑顔の尊さを伝えていきたい

スーダン ワット・メダニ市 新設の小児学校にて 2007年9月撮影


広尾JICA地球ひろば写真展 展示写真より

09月23日 (水)・・・深夜03:00サイトアップ  

今日は、久々に本のご紹介。以前にも日記(2005年5月も参考にしてほしい)で紹介した僕の友人が、またまた本を作った。
彼は、翻訳本が得意で・・・海外で刊行された本を探してきては、せっせせっせとコンスタントに日本の世に送り出してくれている。それがマニアックな本ばかりと言うか・・・ロックの歴史を全部紹介し尽くすんじゃないかと思うくらい。

素晴らしい選択眼と世界のロック音楽での心の革命の60年の歴史を深く深く掘り下げようとする彼の姿勢に感銘して本を紹介する。

ひとつは、我が父、我が兄、そして勝手に我が同士。何度も触れてきたが僕が15歳、1975年に彼の音楽に出会い、ここまでの人生となった張本人。この人がいなかったら僕はまったく別の人生を歩んでいたと思う。
僕の人生に、生きていく臨場感や夢や目的をロックという音楽を通して大きな影響を与えてきた人。

誰もが知ってるブルース・スプリングスティーン・・・今回の著書は全アルバム別に曲が生まれてきた背景、時代や曲作りにまつわる物語もふんだんに書かれている。
読み進めながら、僕が感じてきたその時その時の感情や空気感を思い起こさせてくれる・・・僕にとっては自己確認的な道程が味わえる本になっている。
2001年の同時テロが起きて以来、アメリカという国の帝国主義的な行ないにうんざりしてアメリカに行くこともなくなった。僕はある意味対峙しているアフリカや東南アジアの小さな国や弱い国に目を向けるようになった。
帝国主義のアメリカなんて、くそくらえっと思う。だけど大統領もオバマになり新しい枠組みの模索も始まった。
そんなアメリカの中で必死に活動をしてきた「アメリカの良心」のひとりがブルース・スプリングスティーン。

ぜひ壮大な、かれこれ40年にも及ぶ歴史の変遷とリアルというものを感じてもらいたいと思う。

そして、もうひとつは・・・これまたスプリングスティーンにとっても父であり兄であり尊敬する同士である偉大なるボブ・ディラン。ぼくはディランを聴いていたから当然のようにスプリングスティーンに出会い強烈な衝撃を受けたのだと思う。
1974年の「偉大なる復活」というザ・バンドを従えて行なったツアーの2枚組みライブ版もレコードが擦り切れるくらい聴いた。そして75年のスプリングスティーン「Born To Run」の奇跡的なアルバムの登場。そしてまたまた1976年にはアルバム「DESIRE」と「HARD RAIN」のディランの傑作。僕にとっての傑作。以前日記にも触れたと思うけれど、この頃のディランのロック的な音とビジュアルが圧倒的に好きなのだ。なんてったって「ローリングサンダー・レビュー」ツアーだものね。
2006年3月のTOP写真の3冊・・・その後「森の生活」以外の「ON THE ROAD」と「ローリングサンダー」については触れる機会を失ってしまったけれど、この3冊と今回紹介した2冊も繋がっているのだ。

これまた壮大な、今度は50年にも及ぶ歴史と感覚に触れてみてほしいと思う。

アメリカというくそったれ国の最高の良心のふたり・・・くそったれの国だからこそ生まれてきたであろう2人の偉大な改革の良心。僕にとって、くそったれの日本で、どう生きていくかを伝え続けてくれる大切な存在。


本屋さんなり、WEBで購入するなり検索していけば、すぐ見つかると思いまする・・・ひとつ、よろしくっ!!