[ 2009年 01月 ]

01月03日 (土)・・・深夜Am02:30サイトアップ   

新年明けましておめでとうございます。

ほんとうに昨年一年は、よく動いた。
というか新しい分野に踏み込んで、ひとつの成果を出した年になった。

今年は、今月のTOP写真の気持ちで静かに自分を見つめ直し、より深くより強固な足取りをしていきたいと思うお正月である。

とはいえ・・・あいかわらずズルズルの僕は元旦の日も昨日の2日の日も年末にかけて撮影した斉藤和義くんの写真やスピッツの写真を仕上げていたわけで、いつもいつもズルズルに写真漬けでいいのだと思っている。

作業をしながら、深々と自分を見つめ直す年明けの心境。いつもの向かっていく新年と少し違う自分を見つめ直すが大切だと感じる新年の心境なのでした。

今年もひとつよろしくです。年明け一発目は書かないより軽く短めに・・・ご挨拶ということで。

01月07日 (水)・・・深夜Am05:30サイトアップ   

新年も明けて、はや一週間が経った。チミリチミリ仕事をしているが、どうもまだエンジンがかからない。

と言っている間に放映日が迫ってきたのでお知らせを、とりあえず3ツほどしたいと思う。

1. 川原医師の活動が、なんとっ!! TBS系列の「情熱大陸」で放映されます。
  私の写真も微力ながら番組の中で使用していただくみたいで楽しみにしています。
  私がここ数年・・・撮影に力を注いでいる被写体がこうしてメジャーな番組に取り上げられていくことを本当に嬉しく
  思います。僕の撮影はまだまだこれからも続きますが、ぜひこの機会にご覧になってください。
  取材は昨年の12月に行なわれたものです。動く映像によって彼の活動がもっとリアルに感じていただけると思います。

  放送日時:2009年1月11日(日)午後11時〜11時30分
  放送局:TBS系列(全国放送)
  番組名:「情熱大陸」

2. 引き続き・・・川原医師の「ロシナンテス」がNPO法人として登録されて2年半。
  12月20日過ぎに初めてとなる会員の為の会報「遠回り」を発行しました。
  この会報は、これまでに寄付していただいたり個人や法人で会員になられた方に、送付されるものです。
  記念すべき第一号で、私も寄稿させていただきました。
  ロシナンテスの理事の方やスタッフの面々、そして川原尚行医師本人の熱のこもった文章で綴られています。
  そのなかで外部の人間としては、ただひとり・・・私に寄稿を依頼してくれた事務局長の海原氏と川原医師に感謝し
  精一杯の文章を寄稿させていただきました。精一杯過ぎて文章が長くなり丸々1ページを独占してしまいましたが
  ほんとうに記念すべき会報第1号に参加させていただき光栄に思っています。
  ぜひみなさんもこの機会に会員になっていただき会報「遠回り」をご覧になってみてください。

            

3. そして引き続き・・・昨年12月の福井写真展に引き続きの今度は神奈川県湘南稲村ケ崎での写真展を開催します。
  
  内藤順司写真展 「日本人医師 川原尚行の挑戦 もうひとつのスーダン」

  写真展期間 2009年2月8日(日)ー2月15日(日) 11:00〜17:00 入場無料
  会場    湘南稲村ヶ崎「inamura PANASKY」(江ノ電稲村ヶ崎駅徒歩1分) 鎌倉市稲村ケ崎2-6-23

  2月8日の初日にはオープニングライブとしてボサノバシンガーである柿木有加子 BOSSANOVAソロライブ
  を行ないます。
  料金 ¥1,000(全額がNPO法人ロシナンテスに寄付されます)
  時間: 13:00会場13:30開演

  申し込み方法は現在検討中です。

  そして、2月15日の最終日には、80年代に浜田省吾バンドメンバーとして知り合い、その後も親交のある板倉雅一
  さんがライブをしてくれることになりました。女性シンガーRarezaとのユニット「Merge」でのライブになります。
  当日はライブのほかに恥ずかしながらの板倉さんと僕とのトーク・セッションも行ないます。
  あと11月あたりから日記に触れている女性アーティスト・岡田淳も登場してくれることになりました。
  岡田淳に関しては、またの機会に詳しくご紹介します。僕の妹のようにかわいい存在のボーカルが何より素晴らしい
  シンガーソングライターです。当日は写真展と愛する音楽たちや仲間たちに囲まれてにぎやかな1日になりそうで
  楽しみにしています。もちろん期間中は常に写真をご覧になれますので気軽にいらっしゃってくださいね。

  2009年2月15日(日)12:30開場 13:00開演
  料金 ¥3,500
  申し込みは、板倉雅一ホームページの予約受付からお願いします。メッセージ欄に内藤のホームページを見たと
  明記していただけるとわかりやすいと思います。


取り急ぎ・・・今日はお知らせ報告まで。
今年も音楽写真活動とともに、川原医師やカンボジアの写真発表に引き続き力を注いでいきますので、よろしくお願いします。
さてさて今月はスピッツ初のアリーナ東京公演と大阪公演が大きな仕事。
もちろんゲネプロから全行程を同行していきます。少しずつ気持ちの準備をしているところです。

では、また・・・

01月11日 (日)・・・深夜Am04:30サイトアップ   

お正月はチビチビと仕事をしながら、2日間だけ休んだ。
1日は僕の好きな神社に初詣。「ただただ子供たちの平安と、世界中の平和」だけを祈った。
僕のことは祈らない、お願いしない・・・僕自身のことなど、どうでもいいのだ。
そしてもう1日は、久々に映画を連続して5本観た。

ダーウィンの悪夢、華氏911、それでも生きる子供たちへ、ハンティング・パーティー -CIAの陰謀-、そしてHERO劇場版

その中でも「ダーウィンの悪夢」・・・タンザニアのビクトリア湖周辺を題材にした映画。
ずっと観たかったのだが、なにせ昨年の慌ただしい日々の中で観れずじまいだった。ビクトリア湖に昔放流された外来魚ナイルパーチによっての生態系の破壊、しかし外来魚ナイルパーチによっての商売がヨーロッパや日本への輸出により繁盛していく。
しかしその利益は一部の会社のみで漁師たちは安い賃金で貧困の暮らしは続いている。そして売春婦によって蔓延していくエイズ。ロシア製の飛行機が盛んにナイルパーチをヨーロッパや日本に運んでいく。その飛行機がアフリカに来る時には当初空のままで、魚をただ輸出するためと言われていたが、実はアフリカに武器を運んでいるらしいことがわかる。
スーダンや近隣諸国の紛争地帯へ・・・スーダンに滞在中に未確認だがNGOをオモテの団体として大量の武器が運ばれていることを幾度となく聞いた。
僕自身もスーダンのダルフール紛争地に入って感じたことは、ジャンジャウィードが中国やスーダン政府の支援を受けて殺戮を繰り返しているという現実とともに反政府勢力も現政権に対しての権力争いで、わざわざダルフール紛争を仕掛けているということ。そのバックの支援国には西側諸国が関わっていることをリアルに感じた。西側が武器を渡している。そこにある石油利権もウラン争奪も世界的な覇権争い・・・犠牲になっているのはダルフールに住んでいる人々。

僕たちの国も知らない間に加担しているし、無知のまま悲しんでいるけれど・・・ぜひこの映画を見て感じてほしいと思う。
紛争というわけのわからない各国の思惑で動く世界を嘆いているし、お正月も絶えることのないイスラエルによるガサへの攻撃。それに何も言わないイスラエル保護者のアメリカに、その子分の日本。
せめて小さな小さな自分は、川原医師やカンボジアの赤尾看護師や森本喜久男さんの未来に向かっていく、人を殺すより人を救う行ないをただただ見つめていき伝えていきたいと思う2009年初春であった。

あとの華氏911、それでも生きる子供たちへ、ハンティング・パーティー -CIAの陰謀-も機会があれば観てください。
検索すれば、どんな映画か?  すぐわかると思うのでね。

そして5本連続して観てしまった最初は、HERO劇場版なのよね。結構キムタクが好きなのよ。
たぶん1/3の夜にテレビで放映されたんだけど、収録予約を入れていたのだけれど録れてなかった。
頭にきた僕は、そのままTUTAYAに走り思わず、あと4本を借りてしまった。HERO劇場版を除いて、みんな結構重い映画ばかりだけれど目に留まった。2月は日本映画の「闇の子供たち」という江口洋介が主演の映画がDVDで借り出しになるので観ようと思っている。これはタイが舞台で子供の売買に関するヘビィーな映画。ぼくも昨年カンボジアに渡航した時にいろんな人からお聞きした。しかし僕は赤尾さんが取り組むエイズの子供たちの取材で精一杯の気分で、「そこまで今の段階では追えない」と保留にしてしまった事項・・・映画を見て何かを感じたいと思う。

明けて今日は情熱大陸で川原医師の活動が放映される。ニュートラルに見たいと思う。とても楽しみだ。

01月12日 (月)・・・Pm11:30サイトアップ   

昨日の「情熱大陸」の放送を見て、BBSや僕のサイトのContactからの直接のメールや友人・関係者の方から沢山メッセージを頂いた・・・約50通。
さすがメジャーの全国放送である。この場を借りてほんとうにありがとうございました。

僕はと言えば、ニュートラルで見たいと思っていたが、写っている人たちをみんなを知っていて、パッと写る村人さえ・・・どの人も知っている。そして今や自分の中に確実に存在している風景。
なんだか・・・放送されている感じではなくて、ホームビデオを見ている感じだった。

だけど、あれをダイレクトに見た人は遠く離れたアフリカの地で、しかも紛争があって・・・常に問題が発生していく国での川原医師の活動と、その姿勢に確実に何かを感じてくれたものと思う。

まだまだ川原医師の活動は続いていく。
僕は、地道に彼の活動を撮影していくことを改めて心に誓う。

彼らの活動は、今までは出身母体である小倉高校や九州大学のOBの方などからの応援で成り立ってきた。それはこれからも大切な軸のひとつ。
しかし地道な活動をしていくためには、個人会員を増やしていくことが何よりの彼らの活動の資金面や精神面での支えになっていくと思う。

「ひとりの小さな力だって、みんなが力をあわせれば、もっと大きな笑顔を描くことができる !」

それを、いつも心の支えにして彼らは活動している。
宣伝ポイですが、ぜひ個人会員になっていただいて小さな小さな輪を広げていければなぁと思った「情熱大陸」観賞後の私でした。

ちなみに個人会員は1口3000円/年です。
「この個人会員の積み重ねた大きな支援の心を大切にしていかなければいけない」と昨年9月にスーダン渡航した時に、ふとっした会話の中で川原氏と話したのを思いだします。

ちなみに年明けの僕は日記にも記したようにチミリチミリと作業を重ねてきました。
たぶん20項目くらいの作業・・・すべて大切な仕事のひとつひとつですが、その中でも僕の中で大きいのは未来に向けての3項目。
悪戦苦闘しながら、それもやっと昨日の段階で終わらせました。内容はまだ言えません。

そして明日の早朝から、BBSでも触れましたが、浜田省吾撮影旅行。
そして帰ってきての翌日からはスピッツが始まります。

時に折れそうになる心と身体を抱えて、今年も生命ある限り・・・イノシシ年生まれらしく向かっていきたいと思っています。

でも時にやはり・・・緊張の糸が切れて、改めてスーダンに行くことや海外に行くことや、カメラマンとして仕事さえも大きなプレッシャーの震えで一杯になります。「もう、辞めたい」「いろんなことを犠牲にして走るのをもう止めたい」とも思います。

だけどたけど・・・そこで励ましてくれるのが、これまで聴いてきた世界中の音楽、40年間聴き続けてきてあらゆる僕の好きな音楽たち。そして今では川原医師の活動に対しての情熱、カンボジアの森本喜久男さんや赤尾看護士の情熱も加わって・・。
だからひとりの個人としてはもう止まりたくても、それらの魂の前では止まれない・・・いつまでも辞められない。
と一人問答を繰り返しタフになっていく・・・あー今年で50歳を迎えてしまう僕の心境なのでした。

01月18日 (日)・・・Pm11:50サイトアップ   

浜田省吾のロケが終わり、翌日からはスピッツ埼玉スーパーアリーナへ・・・

ゲネプロから3日間・・・長い週末を過ごした。
スビッツにとって初のアリーナ
公演。大量のフィルム、大量のデジタルデーター・・・沢山の写真を撮った。

来週末は、引き続き大阪城ホールでの2Days。

ほんとうに彼らの音楽に出会えたことに感謝した充実のライブだった。

長年の身体と心に染み込んでいる彼らの音楽。感無量である。

今日の公演には、23歳の大人になった娘が久しぶりに見てきてくれた。
娘の成長とともにあるスピッツの数々の音楽・・・娘が能動的に見にきてくれる。
昔は親がライブを体験させたくて連れて行っていた。

しかし大人になった彼女が、父親である私の仕事の被写体に興味というか・・・見届けたいと思ってくれている。
スーダンの仕事も、他のアーティストの音楽も・・・父親が何を感じ、何を目指して生きているのか?

そっと見続けてくれているのを感じる・・・ほんとうにうれしいことだ。

幼いときから自然と生活の中に音楽があって、ぼくの仕事部屋だったり車の中で娘もスピッツの音楽を自然に聴いてきた。

ほとんどの歌が歌えるんじゃないかな?

これからも父親は真っすぐに自分の夢に向かって生きていく・・・その背中をできるだけニュートラルに見せてあげたい。

父から子供へ受け継ぐ大切なものが、スピッツの音楽の中にはたくさん詰まっている。

自分自身も撮影しながら、大音量のスピッツサウンドに包まれながら「ほんとうにしあわせだなぁ・・・」と至福の時を過ごした。

感謝感謝である・・・3日間で大きなスーパーアリーナの会場中を歩き回ったので相当疲れたが、おかげで心は思い切り元気です。

                駄目なことばかりで 折れそうになるけれど
            風向きは いきなり変わることもある ひとりで起き上がる
            想い出で散らかった部屋を出て行くよ 言ってたよりも早く

          ルキンフォーめずらしい生き方でもいいよ 誰にもまねできないような
              燃えカス時代でも まだ燃えそうなこのモロく強い心
                 君につなげたい かないそうな気がしてる・・・

                    スピッツ「ルキンフォー」より

01月22日 (木)・・・Pm11:50サイトアップ   

浜田省吾ロケ、スピッツ埼玉スーバーアリーナライブの連続した一週間が終わり、19日からも休むことなく打ち合わせに、仕上げ、納品をしてきた。そして明日からは大阪に入り、スピッツ大阪城ホール2Daysへと・・・

ひたすらに、ただひたすらにの毎日。

昨日、オバマアメリカ合衆国大統領が誕生した。
ここのところ仕事にいつも通り没頭していて、アメリカ大統領のことなど意識することなく、ニュートラルに日々を過ごしていたのだけれど、就任式の様子を垣間見て、やはり身震いした。
初めての黒人大統領・・・心の底から感慨深い感覚に包まれた。
キング牧師が、60年代後半「I Have a Dream」と言って40年・・・「Change・・Yes We Can」で初の黒人大統領。

ぼくは1985年に、3ヶ月間のアメリカ横断をした。途中、キング牧師のお墓のある、ミュージアムのあるアトランタにも滞在した。それまで名前は知っていたけれど、現地に行ってリアルに深く知ることができた。横断の経路は西海岸のロスから、比較的南の地方を通り、アトランタに達し、それからナッシュビルやフィラデルフィア・ワシントンDCを経てニューヨークに入った。
その旅で感じたのは、黒人のルーツの音楽・・・ジャズ、ブルースの素晴らしさ。それに対しての白人のカントリーやロック。
そしてロックは全て黒人の音楽に通じているということ・・・しかしなにげなく入った映画館では、白人席と黒人席がルールとしてあるということ、南部の田舎ではトイレも別々であったこと・・・イエロー(黄色人種)の僕は、どっちに入れば良いの?と悩んだこと。アトランタのキング牧師ミュージアムに行ったとき、案内してくれた白人の友人女性が、ドアノブを素手ではなく服越しに触っていたということ・・・彼女は町の有志で、ベトナム戦争では看護師として戦地に行き、黒人解放の運動も盛んにしていた。
1985年当時、アメリカで唯一市長が黒人だった・・・しかし無意識の差別を見てしまったとショックだった。
今となっては、あくまで想像なんだけれど黒人の人はチリチリの毛髪に大量の油を塗る・・・だからドアノブなどが油っぼいのかな? と当時より勝手に柔らかく、あの時のことは理解しようとしている。
ただ当時はショックだった。25歳の僕にはショックだった。
今も残るであろう黒人差別・・・当時は今よりリアルに感じることができた。
キング牧師は暗殺された。そして昨日、正々堂々とアメリカ初の黒人大統領が誕生した・・・やはり深々と感動した。

最悪の暗黒のブッシュ政権の8年間・・・世界はこの狂人によって最悪の心を持ってしまった。そしてかなり後退してしまった。
4年前でも政権が交代していればとも思う・・・しかしあの時の民主党候補はケリーさん。やはり頼りなかった。
今回は初の女性大統領か初の黒人大統領・・・どちらにせよ大きく変わることが望まれた。

アメリカという国は、最悪のところもあるけれど、こうして劇的に夢を持たせてくれる。
オバマ大統領の手腕と愛に期待したい・・・ゆっくりと期待したい。

しかし、日本はもっと最悪である・・・いつもいつも何となくの首相。
ちいさな日本だけとか地方だけとかの利権争い、ドングリの背比べの首相たち。なにも劇的に変化しない。

アメリカを見て、ふとっ日本の政治を振り返ると情けなくなってくる・・・ピントのずれた定額給付金の国会審議。
もっともっと大事なことがあるだろう・・・真剣にやってくれよっ!!と思う。バカにすんなっ!! 国民をっ!!と思う。

さぁ・・・気持ちを切り替えて、だから音楽なんだとっ!! スピッツワールドで気持ちよく泳いできます。
1月1日から深々とやってきた仕事と大量の納品が、今日一段落した。久々にすっきりした気持ちで大阪に向かう。